OCN WithSIMのWebサイトトップ。黄金比を用いたクリーンなレイアウトと、新着記事、おすすめ端末セット、料金シミュレーションへのスムーズな導線設計。
OCN WithSIMのWebサイトトップ。黄金比を用いたクリーンなレイアウトと、新着記事、おすすめ端末セット、料金シミュレーションへのスムーズな導線設計。
SIM初心者向け解説ページ「SIMを知る」。MVNOの仕組みや標準・マイクロ・ナノSIMのサイズ違いを、インフォグラフィックと実寸イメージで直感的に可視化したUI。
ライフスタイル別のSIM活用術ページ。ガラケーとの2台持ちや海外旅行など、具体的な利用シーンを親しみやすいイラストとタイポグラフィで提案。
新生活向けの格安スマホ乗り換え案内ページ。一人暮らしの固定費削減をテーマに、テザリングやWi-Fi活用などの通信費節約術をイラスト入りで分かりやすく解説。
ライフスタイル記事「スマホお手入れ大作戦」。トイレよりも汚い?といったキャッチーな見出しと、正しい清掃方法を実写真と×アイコンで伝えるUX設計。
ライフスタイル記事「料理男子のこだわりグルメ写真道」。美味しそうな料理写真(麻婆豆腐、ハンバーガー、ラーメン)とスマホでの撮影テクニックを紹介する、エンゲージメント重視の誌面風レイアウト。
「SIMフリータブレットの世界」解説ページ。タブレットでの通話やWi-Fiモデルとの違いなど、初心者が抱く疑問をイラストと具体的な端末画像(Lenovo, ASUSなど)で解消。

OCN WithSIM:複雑な通信サービスを「自分事」化するストーリーテリング型UI

通信キャリアの乗り換えやSIMカードの選択は、一般ユーザーにとって依然として「心理的ハードルの高い複雑な手続き」という認識が根強く残っています。 本プロジェクトでは、NTTレゾナント(当時/現:株式会社NTTドコモ)が提供する「OCN WithSIM」のWebサイトにおいて、SIM初心者でも迷わず、かつ納得感を持って検討できる情報設計を追求しました。 アートディレクションの核としたのは、「専門用語の翻訳」と「ライフスタイルへの同化」です。 単にスペックを羅列するのではなく、ユーザーの日常にある具体的な悩みやニーズを起点としたコンテンツ構造を構築。事象ごとの活用術や購入術を体系化し、最終的に「購入・乗り換え」という具体的なアクションへ導くための、一貫したエージェンシー・デザインを実装しました。

情報の非対称性を解消するコンテンツ・アーキテクチャ

  • 「そもそも論」からの文脈設計: SIM乗り換えのメリットを「通信費の節約」という点だけでなく、デバイスの性能向上や生活の質の改善といった多角的な視点から再定義。初心者が抱く「なぜ今変える必要があるのか」という根本的な疑問に答える、深い解説記事を中心としたエデュケーショナルなアプローチを採用しました。
  • シチュエーション別の活用ナレッジ: 日常生活の様々なシーン(旅行、動画視聴、ビジネス、家計管理など)を想定した技術解説や応用術を展開。ユーザーが「自分の生活にどう役立つか」を具体的にイメージできる動線を設計し、サービスへの理解度と親和性を高める情報配置を徹底しました。
  • 意思決定を加速させるインタラクティブ・ツール: 複雑な料金体系を可視化するため、直感的な「使用料金シミュレーション」をUIに統合。さらに、用途に最適化された「おすすめ端末セット」の案内をセットにすることで、検討から選択、購入までのユーザー体験(UX)における摩擦を最小限に抑えています。
  • 信頼と親近感を両立させるビジュアル・アイデンティティ: ロゴデザインおよび全体のアートディレクションにおいて、大手通信ブランドの持つ「安心感・堅実さ」をベースにしつつ、親しみやすいタイポグラフィと黄金比に基づいたモダンなレイアウトを融合。SIM初心者にとっての「難解な壁」を取り払う、クリーンで開放的な視覚表現を確立しました。

デザインが媒介する「納得感」のある購買体験

本プロジェクトにおけるデザインの役割は、高度で複雑な通信技術を、ユーザーが咀嚼可能なレベルまで「デザインの力で翻訳」することにありました。 黄金比(1:1.618)に基づいた厳密なグリッドシステムと、マルチデバイスでの視認性を追求したタイポグラフィ設計は、情報の整理を徹底するだけでなく、サイト全体に『プロフェッショナルが推奨している』という無意識の信頼感を与えています。 また、読者の悩みや疑問を解消するライフスタイル提案型のコンテンツから、具体的な端末セットの案内へと自然に誘導する情報設計は、情報の提供から購買の意思決定までをストレスなく繋ぐ、一貫したユーザー体験を構築しています。 結果として、この「OCN WithSIM」のWebサイトは、単なる販促プラットフォームを超え、ユーザーの「快適なスマホライフ」を中長期的にサポートする、持続的なエンゲージメントメディアとしての機能を果たすことに成功しました。 デザインがビジネスの課題解決に直結し、ブランドと顧客の間に深い信頼関係を築くための、戦略的なクリエイティブの実装事例と言えます。